疾患について知ろう!第11弾「頸椎の脱臼・骨折」について

 こんにちは!みやもーです!

 今回は疾患別シリーズ第11弾として、頸椎の脱臼・骨折についてご紹介します。

 それでは、本題に入ります。

 

【概要】

 頸椎の脱臼、骨折は整形外科領域では最も重篤な外傷の一つであり、近年の交通外傷、スポーツ外傷の増加に伴い、その頻度はさらに増加傾向にある。頚髄損傷を合併する危険性が高くそれにより予後が大きく左右される。加えて、頭部外傷をはじめ他の部位の重篤な外傷の合併が多く、初期に見逃されやすい。初診時に正しい診断を下し、適切な初期治療を行い、脊髄に新たな損傷を与えることのないようにする。

 

・上位頸椎損傷

 1.環椎骨折 (①前弓単独骨折、②後弓骨折、③側魂骨折、④破裂骨折:Jefferson骨折)

   

2.軸椎骨折 (①歯突起骨折、②軸椎関節突起間骨折、③軸椎椎体骨折、④環椎後頭関節脱臼 ⑤環軸椎脱臼)

 

・中位・下位頚椎損傷

 伸展損傷、屈曲損傷、伸展回旋損傷、屈曲回旋損傷、側方屈曲損傷、軸圧損傷

 

①上位頸椎損傷

  1-(1)前弓単独骨折

   極めて、まれな骨折。局所の疼痛が軽減するまで安静臥床させるかかんたんな外固  定をするだけで十分。

  1-(2)後弓骨折

   局所の疼痛が軽減するまで安静臥床を保ち、その後はSOMIを装着させて起立歩行 を始める。固定期間は6~8週間である。

  1-(3)側魂骨折

   単独骨折は少なく、ほとんどの場合が破裂骨折に合併して横靱帯付着部剥離骨折の かたちをとる。

  1-(4)破裂骨折:Jefferson骨折

   局所の疼痛が軽減するまで安静臥床を保ち、その後はhalo-vestやSOMIなどの外固 定を3カ月程度行う。

  2-(1)歯突起骨折

   Ⅰ型:まず環椎後頭関節の不安定性の有無を評価し、不安定性が存在すれば後頭頸椎間固定を行う。不安定性がなければX線像での骨癒合を得るまでhalo-vestやSOMIなどの外固定を2~3カ月行う。

   Ⅱ型:本骨折は不安定性であり、最も偽関節になりやすい。Halo-vest外固定を2~3カ月程度行う。その後SOMIに変更しX線で骨癒合を確認するまで装着させる。骨折部の隙間が広がってきたり、骨硬化が認められてきた場合は偽関節に移行していると判断し固定術を行う。

      Ⅲ型:骨折部の接触面積が広いので保存療法で骨癒合を得やすい。Halo-vestを約2ヵ月間装着する。その後骨癒合を得るまでSOMIなどの外固定を行う。

 

2-(2)軸椎関節突起間骨折

 別名hangmn’s fractureとも呼ばれる。本骨折は3型、4タイプに細分類されている。最も多いⅠ型は、頭部の伸展位の圧力により発生する。Ⅱ型とⅡ-a型は、屈曲力に牽引力あるいは圧迫力が作用して発生しC2-C3間椎間板損傷を伴うことが多い。Ⅲ型は椎間関節のlockingを呈したものである。

 

2-(3)環椎後頭関節脱臼

外傷性環椎後頭脱臼の場合、致命的なことが多く見逃されていることが少なくない。環椎後頭骨脱臼は、後頭骨と第一頸椎の間の接合部の脱臼と上部頸椎の重傷です。

種類としては1.前面(腹側)に向かう転位Ⅰ型 2.後面(背側)に向かう転位Ⅱ型 

3.環椎後頭関節の軸方向への転位Ⅲ型 4.側(横方向)への転位Ⅳ型に分かれる

症状としては1.発音軟部組織は首と頭の腫れ 2.頭部神経のVI - XIIに障害

      3.呼吸器・循環機能の麻痺 4.四肢麻痺、永続的な神経学的症示す

2-(4)環軸椎脱臼

          非常にまれであり、致命的な場合が多い。第一頚椎(環椎)と第二頚椎(軸椎)とが脱臼

した状態で、外傷、炎症性疾患(とくにリウマチ、他に透析など)、腫瘍、先天異常などで生

じ、後頭部痛、頚部痛、頚椎の運動制限、進行すると運動感覚障害などを生じます。
脱臼の程度が強く、神経          症状がある場合などには手術が必要です。

 

~上位頸椎損傷の理学所見~

  ○脊柱所見

  激しい頚部痛や脊髄損傷を伴っている場合、頸椎運動を行わせることは禁忌である。伴っていない場合は頸椎の前後屈、側屈および回旋を調べる。どの方向に運動制限があるか、どの方向への運動で疼痛が誘発されるかを確認する。四肢や体幹の神経学的検査は必須の検査である。

 

②中位・下位頸椎損傷

(1)伸展損傷

頻度が高く、軽度の中心性損傷から完全横断性損傷まで種種の程度の損傷を合併することが多い。剥離小骨折をみられることがあるが、X線上明らかな損傷を示さない例もまれではない。

(2)屈曲損傷

椎体の破裂骨折などが起こる。後方には棘間靭帯損傷による損傷、椎弓骨折などを、前方にはtear drop fractureをみることも多い。重篤な脊髄損傷の合併が多い。

(3)伸展回旋損傷

  まれである。

(4)屈曲回旋損傷

Unilateral facet interlockingの型をとる。重傷な脊髄損傷の合併は少ないが直達牽引によっても整復が困難であり、治療に難渋することがある。

   

(5)側方屈曲損傷

側魂の骨折、鈎突起骨折などの型をとるため非常にまれである。腕神経叢麻痺を合併することがある。

   

(6)軸圧骨折

  椎体圧迫骨折の型をとり、安定型である。

 

以上です。

それでは、また。

疾患について知ろう!第10弾「頸椎・頸髄捻挫」について

 こんにちは!みやもーです!

 今回は、疾患別シリーズ第10弾として、頸椎・頸髄捻挫についてご紹介します。

 それでは、本題に入ります。

 

【概要】

 頸椎捻挫は日常診療において最も遭遇する頻度が高い頚部外傷であり、近年の交通外傷の増加に伴いその受傷者は増加傾向にある。頚椎捻挫、頚部挫傷、鞭打ち損傷など、その呼称は一定しておらず、種種の病態が混在する。基本的には頸椎外傷のうちX線写真上明らかな異常所見を認めない軟部組織損傷が主要な病変となる病態をいう。交通外傷によるものが多いが他にもスポーツ外傷、転落、転倒などでも発生する。多くの症例は良好な経過をたどる反面、明らかな骨傷や重篤神経症状などの他覚的所見がないため、治療が安易かつ漫然と長期にわたる傾向がある。年余にわたり症状が持続する例、保障問題が絡み、医師、患者間の信頼関係が損なわれる例などもまれではない。症例ごとに受傷原因や病態のみならず、患者の性格、職業を含めた背景までも把握し、注意深く適切な全人的治療を行うことが肝要である。

 

【病態】

従来より本損傷は追突された際の頸椎の急激な過伸展と、それに引き続く頭部の慣性による過屈曲の複合(いわゆる鞭のしなり現象)で発生すると考えられていたが、スポーツ中の単純な頭部への打撲で発生する例もあり、さまざまな受傷機転で起こることがわかってきた。頚部への直達外力によりも頭部、体幹に加わった衝撃による介達外力により頸椎が急激に過伸展あるいは過屈曲されて生じる。頚部の筋肉、腱、靱帯、関節包の断裂、損傷による出血、浮腫が主な病態であり、ときに椎間板、脊椎にも損傷がおよぶことがある。外傷性頚部症候群と総称し、主となる症状により頚椎捻挫型、自律神経型、神経損傷型に分類される。

 

  ・頸椎捻挫型

最も頻度が高い型で外傷性頚部症候群の70~80%を占める。受傷後直後にまったく症状を認めない例から一過性の意識障害を伴う例まであるが、多くは受傷後数時間~48時間後より頭痛、頸肩腕痛、頚部運動制限が出現し発症する。さらに四肢のしびれ、運動障害、異常反射や筋萎縮など明らかな神経症状は見られない。

 

  ・自律神経型

めまい、眼精疲労、耳鳴、動悸、発汗過多、情緒不安定、記憶力減退、不眠など自律神経障害に起因すると思われる多彩かつ不定の症状が中心となる。病態はまだ解明されていないが、頚部軟部組織や交感神経節損傷などの器質的障害を契機に、頚部交感神経や固有刺激受容体が刺激され、それに続発する脳幹を含む中枢神経系の機能障害、椎骨動脈循環不全、頚筋緊張亢進などが主因と推測されている。

  

・神経損傷型

神経根障害、脊髄損傷型に細分類される。診断に関しては異論も多く、一過性の脊髄震盪あるいは軽度の神経根症状を見る場合に限定されるべきものと考える。明らかな神経根障害が持続する場合は外傷性椎間板ヘルニアや腕神経叢麻痺など確定診断が得られる可能性は高く、脊髄損傷型の場合、大半は受傷以前からOPLLや頚椎症を有する中心性髄損傷であり、頚椎捻挫よりむしろ脊髄損傷の一型として分類されることも多い。いずれにせよこの型の頻度は高くない。

 

【治療】

頸椎捻挫における軟部組織損傷は病理学的に受傷後1~2週間の出血、浮腫を伴う炎症期、2~3週間の炎症消褪期、3~4週間の瘢痕形成期、それ以降の組織・機能修復期の4期にわけられる。炎症期には頸椎の安静・固定が主体となり、障害の程度に応じて装具による固定、あるいは1~2週間の短期の床状安静を行う。この時期の牽引、運動療法は禁忌である。2~3週間以降は温熱療法や軽い頚部等尺運動療法を開始する。4週以降は筋力や脊椎の可動性の回復目的で積極的な運動療法を行う。

 

以上です。

それでは、また。

疾患について知ろう!第9弾「マシャド・ジョセフ病」について

 こんにちは!みやもーです!

 今回は疾患シリーズ第9弾として「マシャド・ジョセフ病」についてご紹介します。

 この疾患について聞いたことがある人はいますか?

 なかなか聞く機会のない疾患と思いますので、是非この機会に知っていって下さい。

 それでは、本題に入ります。

 

【概要】

・小脳変性疾患とは、おおまかには小脳や脳幹から脊髄にかけての神経細胞が次第に破壊され消失していく病気で、1976年に国より特定疾患に指定されている難病である。とてもゆっくりと進行していくという特徴があり、10年や20年という時間をかけて進む病気である。

・小脳変性疾患は多くの場合、脊髄の退行変性を合併するので、一般に脊髄小脳変性症:Spino Cerebellar Degeneration;(SCD)と総称されている。有病率は10万人あたり18人ほどである。病因から、脊髄小脳変性症は遺伝性のものと孤発性(非遺伝性)のものに分けられる。遺伝性と孤発性(非遺伝性)の割合は4:6と言われている。遺伝性脊髄小脳変性症(Spino Cerebellar Atexia;SCA)は遺伝子異常の内容によって分類される。年齢的な発症の状況を見ると、主に中年以降の患者が多いが、若年の患者が出る時もある。発病する患者の特徴など、人種や性別・職種による偏りは見られない。

 

【病態】

 眼振錐体路徴候(痙縮を示すことが多い)がほぼ共通に見られ、その他アテトーシス、ジストニア、びっくり眼、顔面ミオキミア、眼球運動障害、筋萎縮などもある。晩期には感覚障害、自律神経症状(特に排尿障害)をみとめることもある。

 

錐体路徴候:

錐体路徴候は以下の4つがあげられている。

1.筋萎縮を伴わない痙性麻痺

2.腱反射の亢進

3.バビンスキー反射の出現

(4.腹壁反射の消失)

・しかし、錐体路徴候には錐体外路障害の関与が多いことも指摘されている。

・また、錐体路徴候は障害が上位運動ニューロンにあることを示している。

 

〇アテトーシス:

・アテトーゼatetosisとは、舞踏様運動よりもゆっくりで、持続的な異常運動である。主として手指または足趾、舌に出現し、一定の姿勢を維持しようとしても、たえずゆっくりとくねるような不随意運動が起こる。舞踏様運動とアテトーシスは,(舞踏アテトーゼ運動として)同時に起こることがしばしばある。

・本症の基本型は、上肢の伸展と回内、屈曲と回外、手指の屈曲と伸展の繰り返しである(虫が這うような動き、グロテスクな動きと表現されることもある)。

・多くは先天性である。

 

 〇ジストニア

  ・ジストニーdystoniaは異常姿勢であり、異常運動であるアテトーゼとは異なるとされている。ジストニーは筋緊張の異常亢進で、異様な姿勢となり、体幹の捻転、胸郭の傾斜、頸の捻転、肘の過伸展、手首の過屈曲、指の過伸展を呈する。

  ・このうち先天性のものは、5~15歳の小児に発生する。

 

  〇びっくり眼:

  ・まぶたが引きつれて、目を剥きだしたような状態になる(目を力いっぱい見開いているような感じ)。症状が進行してくると目を剥きだした状態から眼球の向きを変えられない、または動かせないといった眼球運動障害が生じる場合もある。

この症状はバセドウ病でも見られる。

 

 〇ミオキミア:

  ・ミオキミーmyokymiaはfasciculationよりやや大きな筋束の収縮で起こり、筋波動症とも言う。四肢に多く、ときにfasciculationと見誤ることがあるので注意すべきである。ミオキミアはもっと粗くて緩徐であり、持続はより長く、部位は広範で筋萎縮を伴わないことが鑑別点となる。

  ・多くは良性で病的意義はないが、感染症あるいは各種代謝障害などでも見られる。

   

※fasciculation(ファスシキュレーション):筋肉のピクピクと収縮する動き。

いわゆる「ぴくつき」。

 

【診断】

・頭部X線CTやMRIで小脳萎縮、脳幹萎縮を認める。

・第14染色体長腕に遺伝子座を持つMJDI遺伝子内のCAGリピートに異常伸長があることを証明すれば診断確定である。

 

以上です。

それでは、また。

疾患について知ろう!第8弾「ハンチントン病」について

 こんにちは!みやもーです!

 今回は疾患シリーズ第8弾として「ハンチントン病」についてご紹介します。

 それでは本題に入ります。

 

【概要】  

常染色体優性遺伝を呈し、進行性の舞踏病、精神症状、痴呆を生じる変性疾患

 

【遺伝】

 ・常染色体優性遺伝を呈する

   ⇒ 第4染色体の短腕上にあるIT15遺伝子(huntington遺伝子)に

     CAGリピートの異常伸張がある。

     ※C:サイトシン A:アデニン G:グアニン

 

【疫学】

 ・有病率:欧米―人口10万当たり4~8人

      本邦―人口10万当たり0.33人

 

【病理・病態生理】

 〇肉眼所見:高度な萎縮―大脳皮質、大脳基底核線条体

 ※特に尾状核には萎縮がみられる 

   ⇒面する側脳室の前角は著明に拡大

 

 〇光顕所見:線条体淡蒼球黒質緻密層

   ⇒投射する中型の神経細胞の減少

 

【臨床症状】

〇発症年齢:35~40歳に多い

〇発症は緩徐:・不随意運動

・性格変化

・痴呆    いずれの症状で発症

 

〇症状の出現:・不器用

 ・物をよく落とす

 ・落ち着きがない

 ・うつ状態

 ・怒りっぽい

 ・無責任       …etc

 

 

 

〇舞踏病様不随意運動が生じる

 ・全身性― ・しかめ面

 ・舌の不随意運動

 ・口すぼめ

 ・肩すくめ

 ・腰ゆすり     …etc

 

〇精神緊張や興奮で増悪睡眠中は消失

〇行動性眼球運動の障害

〇精神症状:進行性の記銘力、見当識、計算力、

      集中力の低下、自発性低下、無関心

〇筋緊張―固縮型を除き、低下。感覚障害なし

 

【診断・鑑別診断】

 〇IT15遺伝子のCAGリピートの異常伸張

   ※正常:リピート数29以下

     本症:37以上  ― 伸張

 

 〇若年性で固縮型を呈する場合

  ・パーキンソニズムを呈する疾患との鑑別

  ・小児で固縮、痙攣発作、知能障害を呈する疾患との鑑別

  ・家系内にHuntington病発病者がいるか       …etc

 

 以上です。

 それでは、また。

【貴重な話】入院患者さんが揃えて口にすることとは?

 こんにちは!みやもーです!

 今回は入院患者さんがみんな揃って口にする退院後にしたいことについてご紹介しようと思います。

 さりげない内容となっていますが、ほっこりする内容となってますので、是非最後まで読んでみて下さい。

 それでは、本題に入ります。

 

 結論から伝えますが、入院患者さんがみんな揃って必ず口にする、退院後にしたいこととは、ズバリ「美味しいものが食べたい」ということです。

 

 その理由としては、入院期間中に食べる病院食は栄養管理されているため、とにかく味が薄いからです。

 毎日3食、何を食べてるのか分からないくらい味の薄いものを食べていると、味が濃いもの、美味しいものが食べたくなるのは、無理のない話です。

 

 皆さん、それぞれの好きな食べ物の話をするのですが、お寿司が1番多い印象ですね。

 やっぱり、生物は絶対病院食としては出てこないので、食べたくなるんだと思います。

 その点、肉類は病院食で食べれるので、食べたいという意見は少ないと思います。

 

 また、年齢が若くなるにつれ、飲みに行きたいや、お菓子が食べたいなど、やっぱり病院とは縁がないものが出てきます。

 

 稀な意見としては、マクドナルドが食べたいという意見もありました。

 改めて、我々はどの世代になっても、いわゆる体に悪い食べ物が食べたくなるんだと実感しました。

 

 日頃から、このような意見を聞いていると今の自分のように、好きなものを好きな時に食べれてることは、当たり前ではないのだと実感しましたし、今この自由な時間に食べたいものや、お酒も含みますが、様々な経験をしておきたいと思うようになりました。

 

 かといって、暴飲暴食は体に悪いので、注意した方がいいと思いますが、今のうちに食べれるものをたくさん食べたいと思いました。

 

 また、人の食べれる量は、1日で制限があるように、一食一食を大事にしていきたいですね。

 

 今回は以上です。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

 たわいない内容ではあると思うのですが、ほっこりしていただけたら幸いです。

 

 それでは、また。

疾患について知ろう!第7弾「シャイドレーガー症候群」について

 こんにちは!みやもーです!

 今回は疾患別シリーズとして「シャイドレーガー症候群」についてご紹介します。

 前回の6弾で軽く触れているのですが、今回深くご紹介しようと思うため、ぜひ最後まで読んでみて下さい。

 それでは、本題に入ります。

 

◯特徴

① 起立によって収縮期血圧拡張期血圧ともに著明に低下し、失神を起こす。

② 恒常的な徐脈があり、この徐脈は著しい血圧の低下時にも変化しない。

③ 発汗の減少を伴うが、汗腺自体の障害でも交感神経終末の病態によるものではない。

④(1~3)の症状はepinephrineなどの薬物を使用しても改善しない。

収縮期血圧が上昇しても、それに反応する脈拍の減少はない。

⑥ 軽度の神経徴候が存在する。をはじめとする広範な進行性の自律神経症状を主症候とし、これに中枢性運動障害を伴う変性疾患である。

黒質線条体とくに被殻、、橋核、中小脳脚、小脳白質、小脳purkinje細胞、オリーブ核など「オリーブ橋小脳系」、自律神経系、脊髄前角細胞などの変性。

主病変は自立神経起始核、特に交感神経節に投射する神経細胞がある胸髄中間外側核、副交感神経の延髄迷走神経背側核、仙髄(S24)中間外側核の変性が著しい。

⑨膀胱・肛門括約筋を支配する仙髄S2前角のonuf核も脱落する。また、オリーブ橋小脳萎縮症、線条体黒質変性症と共通の病変を合併する。

 

◯検査初見

・種々の自律神経機能検査で異常所見が得られる。体位変換試験では安静臥位から立位で収縮期血圧が30㎜Hg以上低下し、反応性の脈拍増加がうかがえる。

 

◯予後

・症状の進行は速く発病から数年~10年(平均4.7年)で合併症ないし不明の原因(突然死)で死亡する。

・本症の予後には起立性低血圧が重要な役割を果たすものと思われ、また食事後低血圧、睡眠時無呼吸なども急死の原因となりうる。

 

◯症状

・40~60歳で発症し、自律神経障害のうち著しい起立性低血圧、(立ちくらみ、20mmHg以上)とそれによる失神発作、膀胱・直腸障害による失禁、陰萎、パーキンソン症候群(振戦、筋強剛、運動緩慢、無動、姿勢反射障害)、眼障害、錐体路症候、小脳性運動失調、筋萎縮と線維束性収縮、無汗症状などを示す。しかし感覚障害はない。高度な自律神経障害と錐体外路障性や錐体路障害、小脳及び末梢神経などのび慢性な障害による原因不明の症候群である。起立性低血圧は日常生活活動(ADL)を困難にし、睡眠障害無呼吸は突然死の原因となる。

・Shy、Dragerの報告(1960年)では起立性低血圧と中枢神経徴候をもつ2症例の臨牀像の詳細とそのうち1例の病理所見を報告し、本症が一次性変性神経疾患であることを示唆した。

・本症候群は臨床的概念であり、病理的には線条体黒質変性症(SND)、オリーブ橋小脳萎縮症などの所見が認められる。すなわちSND、OPCAは臨床的に本症候群を呈しうる。現在線条体黒質などのpigmented nucleiとオリーブ核・被殻・小脳皮質などの主座をもつ原発性の神経変性を多形等萎縮症(MSA)と総称している。

 

 以上です。

 それでは、また。

【医療現場での問題】病院で行われる身体拘束について

 こんにちは!みやもーです!

 今回は病院で今問題視される課題である「身体拘束」についてご紹介しようと思います。

 

 身体拘束に関する現状について触れた後、私の考えをご紹介しようと思いますので、最後まで読んでみて下さい。

 

 それでは、本題に入ります。

 

 現在、病院では患者さんの安全を守るために身体拘束を行う場合があります。

 ただ単に身体拘束と聞くと、すごく怖いイメージを持つ人もあるかもしれませんが、これはいわゆるベッド柵を付けることや、手に手袋みたいなものを付けること、また車椅子に座って過ごす際にテーブルを付けること等ですので、恐れるような内容ではありません。

 

 しかし、このようなことでも身体拘束になっていしまうのが現状です。

 

 確かに、ベッドから起きる、車椅子から降りるといった、患者さんの行動の自由を制限しているので「拘束」という扱いを受けても仕方のないことと思います。

 

 しかし、我々医療従事者も単に勝手な行動をしないようにするために拘束しているわけではありません。

 

 実際、この拘束を取ることで転倒リスクが高まる人も中にはいるわけです。

 

 例えば、ベッドの柵を減らし、一部開けることで1人で起きれるようになりますが、座っているバランスが不十分な人が勝手に起き上がったらどうなるでしょうか?

 また、車椅子にテーブルをつけないことで、1人で車椅子〜ベッドの乗り移りができない人が勝手にベッドに戻ろうとするとどうなるでしょうか?

 さらに、手袋を取ることで経鼻チューブのようなルート類が入っている人が、ルートを外してしまうとどうなるでしょうか?

 

 どの例も必ず「転倒」につながると考えます。

 

 ここで、ただコケるだけだから別にいいでしょ。という意見もあると思いますが、高齢者や疾患を負っている人は、この転倒が命取りになることもあります。

 また予後に大きな影響を及ぼす場合もあるため、転倒が起こらないようにする必要があります。

 

 転んでからでは遅いんです!

 

 以上、病院の現状について軽くご紹介しました。

 

 上記内容を踏まえた中で、最後に私の考えについてご紹介いたします。

 

 結論から述べますが、私の意見としては、身体拘束をすることに関しては、必要であれば行ったほうが良いと思います。

 疾患の中には、自分の理性を保つのが難しくなるものもあるため、その人の個性に合わせた身体拘束は必要であると考えます。

 

 先ほども記載した通り、コケてからでは遅いんです。防げる事故を防ぐのも医療従事者の役目であると考えます。

 

 しかし療法士目線の発言をすると、身体拘束することで、動作に対する自発性が無くなり、動作獲得の妨げになるのも事実です。

 

 私も療法士として、動作獲得に向けた介入を普段から行なっている立場ですので、身体拘束による離床への意欲低下につながるのは、すごく嫌です。

 

 しかしリスクを背負ってまで、動作獲得を急ぐ必要はないと思うため、自分の意見としては必要に応じた身体拘束は必要であると考えています。

 

 また、離床意欲を少しでも高める方法として、リハビリ時間以外でも車椅子に座って過ごす時間を設けることや、立ちる、歩くといった運動をしてもらうことが有効になるのではないかと考えています。

 

 ご家族の方で面会時間に、少しでも拘束を外してあげるといったことをしても良いと思います。しかし、この場合は必ず病棟スタッフに許可を取るようにして下さい。病棟サイドの意見もあると思いますので、トラブルにならないようするためにも、許可は取る必要があると思います。

 

 このように、打開策は色々あると考えますので、悩む場合はご利用の医療機関に相談してみるのも良いと思います。

 

 今回は以上です。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 それでは、また。